Jonathan Saul Renee Maltezou

[ロンドン/アテネ 15日 ロイター] - ホルムズ海峡を通過する船舶に対するイランの攻撃が相次いだことを受け、海運会社が安全上の懸念から米軍が主導する航行計画の利用を避けていると、海事安全保障・海運業界の関係者7人が明らかにした。

同海峡では数十年にわたり、国連海事機関が1968年に設定した「分離通航帯」と呼ばれる海峡中央部の安全な航路を使って、ペルシャ湾岸への船舶の出入りが行われてきた。

イラン戦争が2月28日に始まって以降、イラン軍がこの海域に機雷を敷設し、船舶はイラン側かオマーン側の沿岸に近い2つの航路のいずれかの使用を強いられている。

匿名を条件に取材に応じた米国防当局者によると、過去7日間で100隻超の船舶が米軍と直接連携してホルムズ海峡を通過した。

しかし、米国が航行支援を行うオマーン側で、船舶への攻撃が相次いだことで、海運業者はオマーン側航路の危険性がますます高まっていると評価している。

イランの革命防衛隊は14日、アラブ首長国連邦(UAE)の石油スーパータンカー2隻を攻撃したと明らかにした。

国連海事機関のデータに基づく分析によると、米国の支援計画の対象となるオマーン海域では、今月7日以降に原油スーパータンカー3隻、液化天然ガス(LNG)タンカー1隻、コンテナ船1隻の計5隻が攻撃を受けた。

関係者によると、これらの船舶が全て米国の計画の下で航行していたかどうかは不明。

海運業界の関係者の1人は「米国は状況を全く制御できていないようだ」と指摘。自身の会社は乗組員の安全上の懸念と治安状況の悪化を理由に同海峡の通航を見送ったと明かした。

リスク情報会社ベリスク・メープルクロフトの中東担当主席アナリスト、トルビョルン・ソルベット氏は「イランがオマーン側ルートを航行する船舶を攻撃し続ける能力を保持している以上、船舶の通航を維持しようとするトランプ政権の解決策はうまくいきそうにない」と指摘した。

関係者のうち5人は、オマーン側ルートを通過する船舶が直面するリスクについて、米軍から十分な明確な説明が得られていないと述べた。

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