日本は今、中国企業に市場を奪われるのではないか、AIに職を奪われるのではないかという、守りの心理で凝り固まっている。しかし今は核融合、量子計算、遺伝子工学など、異次元を開く技術が開花する前夜なのだ。急激に増員され、その挙げ句今はAIに職を奪われようとしているIT分野の青年たちは、核融合や宇宙国際法などの分野に転換できる。

日本の宇宙産業は、米中に比べれば小規模。しかし遠くの小惑星にピンポイントで接近して吸い付く技術とか(将来の資源開発に役立つし、地球に衝突しないよう軌道を変えることもできる)、地球の周囲で老廃物と化した旧人工衛星などの宇宙ゴミに近づいて収集する技術とか、ニッチな分野では世界の最先端を行く。H3ロケットが完成すれば、衛星打ち上げビジネスも盛んになるだろう。

1840年代のイギリスで、最先端技術の鉄道への投資は、ピーク時にはGDP比7~8%に達し、当時の総投資の半分近くを吸い込んだとみられる。今日では、他の分野の規模も大きいから、宇宙ビジネスだけで投資の半分とまではいくまい。しかし、日本での宇宙関連投資額は政府予算も含めて2兆円にもならないのだから、伸びる余地は膨大なのだ。

視野を広げよう。「Think Big」の時代だ。こういう時、富は先端部門に集中するので、いかにも少数の者が富を独占するように見える。しかしこうした連中には「泡(バブル)」を食わせておけばよく、農業、製造業、サービス業でできるだけ多数の人が人間的な生活を確保できるようにすればいい。停滞することなく、常に先端の知見を取り入れながら。

そしてマスクのスペースXに望みたいのは、トランプを火星に送り込むことだ。ただし片道切符で。

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