[ニューヨーク 10日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、円がドルのほか、ユーロや英ポンドなどに対しても上昇した。片山さつき財務相兼金融相が年金基金の投資に絡む発言をしたことが引き続き材料視されている。

終盤の取引で円は対ドルで0.44%高の161.67円。一時は161.26円を付けた。ただ、週間ベースではドルが依然として円に対して約0.2%高い水準にある。

片山氏は10日の閣議後会見で、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)を含む年金基金による国内金融資産への投資拡大を促す施策の検討を進める考えを表明。日本経済が超低金利状態から脱し、株式市場も堅調に推移しているとした上で、国民が「成長の果実」を受けられるようにすると強調した。

マネーコープ(コネティカット州スタンフォード)のトレーディング・ストラクチャード商品部門責任者、ユージン・エプスタイン氏は「ドル/円の値動きの規模はそれほど印象的ではない」とし、「現時点ではまだ投資拡大を促している段階で、正式な指示ではない。市場の反応を探っている可能性もある」と指摘。ただ、前向きな一歩との見方を示した。

ゴールドマン・サックスのアナリストは「マクロ経済的な要因を踏まえると円安の一段の進行が示唆されているが、日本に大規模な資金が還流すれば、円の著しい割安状態の修正につながる最も有力な要因の1つになり得る」としている。

円の上昇は広範な通貨に及び、対ユーロで約0.5%、対英ポンドで約0.5%上昇。10日の発言が伝わるまで円相場は約40年ぶりの安値圏で推移しており、政府・日銀による為替介入の可能性への警戒感が続いていた。

市場では中東情勢も引き続き注目を集めている。この日はトランプ米大統領がイランが協議の継続を求めてきたため応じたと明らかにすると同時に、両国が6月に合意した停戦は「終わった」とも強調。 米国との協議でイランの首席交渉官を務めるガリバフ国会議長は、先月署名された戦闘終結に向けた覚書(MOU)に米国が違反すれば、イランは「全面的な防衛」に踏み切る用意があると述べ、イランの降伏によって戦闘が終結することはないとの考えを示した。

こうした中、カタール代表団が10日にイランを訪問したほか、イランのアラグチ外相が11日に外交代表団を率いてオマーンを訪問すると報じられるなど、緊張緩和に向けた外交活動が活発化している。

終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.03%高の100.94。週間では約0.1%上昇した。

ユーロ/ドルは0.11%安の1.1416ドル。

英ポンド/ドルは0.06%安の1.3397ドル。ポンドは一時、6月15日以来の高値となる1.3451ドルまで上昇した。

ドル/円 NY終値 161.69/161.70

始値 161.76

高値 161.89

安値 161.29

ユーロ/ドル NY終値 1.1413/1.1414

始値 1.1432

高値 1.1441

安値 1.1412

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