Aida Pelaez-Fernandez Raul Cortes

[メキシコ市 9日 ロイター] - メキシコのシェインバウム大統領は9日、米国の移民当局の収容下にあったり、摘発作戦の対象となったりしたメキシコ人が死亡した事案について、米国内で刑事告発を行う方針を明らかにした。

メキシコ政府によると、米移民・関税捜査局(ICE)の収容下でメキシコ人14人が死亡したほか、ICEの逮捕作戦中にも3人が死亡している。

7日には、米国に約30年間不法滞在していたメキシコ国籍のロレンソ・サルガド・アラウホさん(52)がICE職員に射殺された。この事件後には現場となった南部テキサス州ヒューストンで抗議活動も発生した。

トランプ大統領が2期目になって大規模な強制送還政策を開始して以降、移民摘発作戦で射殺された人は少なくとも6人に上るとされる。

シェインバウム氏は記者会見で「死亡したメキシコ人を見過ごすことはできない」と述べ、殺人や人権侵害に関与したと判断される者の責任追及を求める考えを示した。また、「米国で誠実に働くこと以外に罪のないメキシコ人」を特に支援していくと強調した。

メキシコ政府はこれまでも自国民の死亡事案について懸念を表明してきたが、今回の措置は米国への批判を一段と強めるものとみられる。両国関係は悪化が続いている。

米国土安全保障省はロイターの取材に対し、トランプ政権下で被収容者の死亡件数の割合は増加していないと説明。「全ての被収容者には適正手続きが保障され、食事や飲料水、医療措置が提供されるほか、家族や弁護士と連絡を取る機会も与えられている」とコメントした。

米司法省は現時点でコメント要請に回答していない。

メキシコのベラスコ外相は、外交ルートを通じた働きかけが成果を上げなかったため、対応を強化すると述べた上で「外交的な枠組みを超え、米国の検察当局に直接告発状を提出し、刑事事件として捜査するよう求める」と主張した。

メキシコ政府は、米国内の移民収容施設を運営する民間企業に対しても民事訴訟を起こす意向だ。

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