Anushree Mukherjee

[9日 ロイター] - 各国政府は米国・イスラエルとイラン間の戦闘による世界的な供給減少を穴埋めするため戦略石油備蓄(SPR)を大量放出したが、2028年にかけてはSPRを補充するため何百万バレルもの石油を購入する方針だ。こうした動きは石油需要を下支えするとともに、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟産油国で構成されるOPECプラスの増産決定を受けて見込まれる世界的な過剰供給の一部を吸収するとみられる。

国際エネルギー機関(IEA)、OPEC、米エネルギー省のデータに基づくロイターの推計では、紛争に起因する供給の混乱により世界の石油在庫は今年15億バレルほど減少。これを受けて各国政府はSPRの放出に踏み切った。

ホルムズ海峡の事実上の封鎖に伴う原油価格高騰後にIEAが調整役となって実施されたSPRの放出は合計で過去最大の4億バレルとなった。

コモディティー分析会社ケプラーによると、SPRの補充は世界の石油需要を2027年第3・四半期までに最大で日量66万4000バレルほど押し上げる可能性がある。

コンサルティング会社エナジー・アスペクツの石油部門責任者クリストファー・ハインズ氏は「戦略石油備蓄の補充が2027年に石油価格の下値の押し上げに結び付くだろう」と述べた。

ケプラーの政策・地政学リスク責任者ミッシェル・ブロウハード氏は、SPRの補充が2026年第4・四半期に原油需要を日量50万6000バレル上振れさせるとの推計を示した。

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