[9日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領はウクライナとの和平交渉の呼びかけに応じておらず、関係筋によると、ウクライナによるロシアの製油所や港湾に対するドローン(無人機)攻撃が戦闘継続の意思を強める結果となっている。
プーチン氏と定期的に面会しているある情報筋は、数カ月以内に戦闘が激化する「可能性が高い」と述べた。ロシアの石油精製所や港湾、貯蔵施設への相次ぐドローン攻撃は深刻な燃料不足を引き起こしている。こうしたウクライナの戦果により、プーチン氏は一段と怒りを強め、強硬な対抗措置をとる決意を固めているという。
トランプ米大統領は6日、プーチン氏は戦争終結を望んでおり「(解決は)人々が思っている以上に近づいている」と述べた。しかしプーチン氏の考えに詳しい関係者は、ウクライナ東部ドンバス地方の未占領地域を制圧するという主要目標の達成に向け、プーチン氏は「姿勢を硬化させている」と語った。
ドンバス地方でのロシア軍の進軍は今年に入って足踏み状態にある。この関係者は、現在の前線に沿った停戦による妥協案を提示した顧問団をプーチン氏が最近叱責したと明らかにした。別の情報筋はプーチン氏がロシア軍によるドンバス地方の完全制圧は間近だと信じていると述べた。
ウクライナ政府高官は、プーチン氏が和平ではなく戦争のさらなる段階に備えていることが、ここ数カ月の情報機関の報告が示していると指摘した。これにはウクライナでの新たな軍事作戦や、他の欧州諸国への攻撃の可能性が含まれると述べた。
英シンクタンク、王立防衛安全保障研究所(RUSI)のジャック・ワトリング氏は、最近ルーマニアで発生したロシア製ドローン落下のような散発的な攻撃を通じ、ロシアがNATO内部の緊張をあおろうとする可能性があると指摘する。「ロシア側の狙いはNATOとの全面戦争ではない。しかし対応を巡ってNATO内に足並みの乱れを生じさせるために利用される可能性がある」と述べた。