モスクワでも燃料規制
プーチンへの信頼低下を示す結果は「取るに足りない」と、ミニャイロは語る。信頼する人の割合が「今も圧倒的多数」だからだ。ただし「本当に重要なのは『圧倒的多数』の実態だ。現実には、多数派の一員である人々の多くが、プーチンの行動とは正反対のことを望んでいる」
巨額の国防支出が支えてきた戦時経済にも陰りが見える。イラン戦争による世界的な原油価格高騰にもかかわらず、ロシア経済発展・貿易省は5月、今年の経済成長率予測を従来の1.3%から0.4%に下方修正。深刻な労働力不足でインフレも加速している。
折しもロシアでは、9月に実施予定の下院選が迫っている。6月28日、与党・統一ロシアが開いた党大会で演説したプーチンは、ウクライナ軍によるエネルギー関連施設へのドローン(無人機)攻撃のせいで、燃料不足が起きていると認めた。ロシア国内では今や、首都モスクワをはじめ、少なくとも56地方で燃料規制が行われているという。
こうしたなか、注目すべき動きがある。ロシアの独立系ニュースサイト、メドゥーサが指摘するように、統一ロシアが19年ぶりに「プーチンの党」と公式に打ち出したことだ。プーチンは同党に所属していないが、先日の党大会では「統一ロシアは大統領の党」「プーチン支持は必要最低限の条件」と書かれた選挙ポスターが登場した。
米シンクタンク、戦争研究所(ISW)の見方によれば、狙いはおそらくプーチンを幅広く支持される指導者に見せかけることにある。自由でも公正でもあり得ない9月の下院選で、勝利するのは統一ロシアに決まっているからだ。