日本医療はよい意味でのガラパゴス

島国である日本には職人気質で優秀な医者も多く、それはよい意味でのガラパゴス化が生んだ日本医療の特質であると著者は言う。もちろんそれは評価に値することだが、医療ツーリズムを成功させるためには、世界へと一歩を踏み出すことも必要だろう。

日本の医療の真の価値が正確に認知されれば、少しずつでも誤解は減り、世界中から正しく信頼される可能性があるということだ。

生活習慣や価値観の異なる外国人患者と接する以上、先に触れたような“患者自身の問題”のように“想定外”の機会に直面することも増えるだろう。

だからこそ、柔軟性を発揮しつつ、それらをひとつひとつ乗り越えていくべきではないだろうか。簡単ではないだろうが、きっとその先に、医療ツーリズムのポテンシャルがあるのだから。

『外国人患者――医療ツーリズムと日本の現実』

 『外国人患者――医療ツーリズムと日本の現実

  山田秀臣・著
  新潮新書

 

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[筆者]
印南敦史
1962年生まれ。東京都出身。作家、書評家。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。他に、ライフハッカー[日本版]、東洋経済オンライン、サライ.jpなどで連載を持つほか、「ダ・ヴィンチ」などにも寄稿。『遅読家のための読書術』(ダイヤモンド社)、『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』(日本実業出版社)、『この世界の中心は、中央線なのかもしれない。』(辰巳出版)など著作多数。2020年6月、日本一ネットにより「書評執筆本数日本一」に認定された。

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