原作に加えられた「改変」
マクブリーズはタフであることを自らに課している。ギャラティに語った子供時代はあまりに過酷だ。彼は優しさを失うこともできず、ロングウォークでも友達を作ろうとする。死にゆく友達を見るのがどれほどつらくてもだ。
ここでもローレンスとモルナーは、原作に改変を加えた。映画版のマクブリーズとギャラティの関係は原作よりもずっと親密だし、2人は他の参加者たちにもずっと優しい。
限界をはるかに超えた長い距離を歩き続ける苦痛に耐える若者たちや、歩みが遅くなってその場で撃ち殺される姿。そんな情景を描く表現のバリエーションにはおのずと限りがある(原作の「恐怖でさえだんだんすり減る……死にも食傷することがあるのだ」というギャラティの心理描写は、書き手であるキング自身に向けた言葉とも言えるだろう)。
後年のキングは登場人物が肉体的に痛めつけられる様子やその苦痛を描写する達人となったが、この小説からは若き日の彼が表現方法について試行錯誤を重ねた様子がうかがえる。
「足に頭痛がして、血が凝固していく。そのために頭痛はますます激しくなり、血管が歯アル・デンテごたえのあるスパゲッティに変わっていく」といった描写はその一例だ。
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