兵士のように歩きながら眠る参加者たち

レースは何日も続き、総歩行距離は330マイル(約530キロ)を超える。兵士のように歩きながら眠る参加者の間に、やがて連帯が生まれる。彼らは肩を貸し合ってまどろみながらも歩き続ける。

若者たちが歩く姿をスクリーンで見るのは、本で読むよりもインパクトがある。

主人公レイ・ギャラティを演じるのは、クーパー・ホフマン(故フィリップ・シーモア・ホフマンの息子)。背が高くがっしりとした体格で、帽子をかぶっているせいで大きな頭が余計に大きく見える。歩く姿は壁のようだ。

ビリー・ステビンズ(ギャレット・ウェアリング)は一匹狼。運動神経に恵まれ、アメフトの花形選手が高校の廊下を闊歩するように、超然と参加者の間を歩いていく。

気さくで粘り強いハンク・オルソン(ベン・ウォン)は、早いうちから足の不調に苦しむ。そのぎくしゃくした足取りは、見ていて胸が痛む。

異彩を放つのは、ギャラティの相棒ピーター・マクブリーズを演じるデービッド・ジョンソンだ。体は鍛え上げられ、力強い歩みには百戦錬磨の戦士の威厳が漂う。先に待つのは破滅と分かっていても、マクブリーズなら皆を救えるのではないかと期待してしまう。

マクブリーズは若者たちの輪の中心にいて、みんなを鼓舞する。そしてギャラティら仲のいい4人で「三銃士」というグループを結成する。24年の映画『エイリアン・ロムルス』でも、アンドロイドのアンディを演じたジョンソンの演技は何よりも輝いていたが、それは本作でも同じだ。

原作に加えられた「改変」
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