なぜ、あえてソニーに注目するのか?

今後の最大の注目は、7月31日に予定されている第1四半期決算です。前期の特殊要因(金融事業分離に伴う会計処理や各種減損処理)が一巡したことで、市場の関心も、ゲームや音楽、映画、イメージセンサーといった「本業の成長力」へと移りつつあります。

会社計画では通期の営業利益1兆6000億円が掲げられていますが、市場が確認したいのは、その計画が順調に進んでいるかどうかです。第1四半期の時点でゲームなどの主要事業が堅調に推移し、計画達成への道筋が見えてくれば、市場の評価が変わる可能性は大いにあります。

◾️もはやゲームだけの会社ではない

本業の堅調さが確認されることで、これまでの複合企業としての印象が薄れ、今後は「エンターテイメント×テクノロジー企業」としての姿が鮮明になります。

ソニーというと、依然として「プレイステーション」のイメージが強いものの、現在はゲームだけの会社ではありません。音楽事業ではストリーミング配信の拡大が追い風となり、アニメや映画では世界最大級のアニメ配信サービス「Crunchyroll」を軸にグローバル展開を進めています。

ゲーム事業でも、ハード販売だけではなく、オンラインサービスやソフト販売による継続収益の比率が高まっています。つまり現在のソニーは、ゲーム機メーカーというよりも「IP(知的財産)を育てて収益化する企業」へ変貌しつつあるのです。

もうひとつの柱がイメージセンサーです。スマートフォン向けだけでなく、自動運転や産業機器向け需要も期待されており、収益性の改善も進んでいます。エンターテインメントとイメージセンサー。この2つの成長ドライバーを持つことが、現在のソニーの大きな強みと言えるでしょう。

7月相場に強いソニーの巻き返し

株式市場では、ソニーグループは7月相場と相性が良いことで知られています。

過去10年の7月の株価は8勝2敗という高い勝率を誇りますが、この背景にあるのが、例年7月末に発表される第1四半期決算なのです。機関投資家は決算を先回りして織り込むため、業績期待が高まることで、株価は月末に向けて動きやすくなります。

株価再浮上への期待と、留意すべきリスク
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