Hadeel Al Sayegh Federico Maccioni Yousef Saba
[ドバイ 17日 ロイター] - サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコが、硫黄事業の売却を検討していることが分かった。事情に詳しい3人の情報筋がロイターに語った。
インフラ資産を活用し、数百億ドルの資金を調達する戦略の一環となる。サウジの野心的な経済多角化計画に資金を供給するため、サウジアラムコは外部資本の調達を模索してきた。
情報筋の1人とロイターの試算によると、資金調達に活用される可能性のあるサウジアラムコのインフラ資産は総額約500億ドルに達する可能性がある。
複数の情報筋の話では、サウジアラムコは社内で「プロジェクト・イエローストーン」と呼ばれた硫黄事業の売却を巡って銀行各行からの提案を募った。情報筋の1人は、売却で最大70億ドルを調達できる可能性があるとみている。
サウジアラムコはコメントを差し控えた。
硫黄は、未精製のガスを輸出に適した状態にするために硫化水素を除去する際に抽出される副産物。サウジアラムコは自社の流通部門を通じて硫黄を販売しており、ペルシャ湾および紅海地域で最大級の硫黄輸出事業者とウェブサイトで説明している。
3人の情報筋は、売却の対象となる資産は硫黄の貯蔵・輸出ターミナルが中心になると明らかにした。うち1人は売却対象資産については依然検討中であり、手続き開始は来年以降になると述べた。
一方、情報筋のうち2人によると、サウジアラムコは自社の石油輸出ターミナルを巡る資産売却も検討しており、うち1人は関連資産の価値を最大250億ドルと試算。売却手続きの開始は今年下半期になるとの見通しを示した。
情報筋のうち1人と、3人とは別の関係筋の話では、サウジアラムコの本社を含めた保有不動産も売却の検討対象となっており、評価額は約100億ドルとみられている。
情報筋のうち2人は、原油事業に関連した水インフラ資産の売却でも約5億ドルを調達できる可能性があると説明。水・下水インフラ企業ミアホナや、アラブ首長国連邦(UAE)に拠点を置くメティト・ユーティリティーズなどが関心を示しているという。
メティトはサウジアラムコの資産についてのコメントを控えながらも、各市場での投資機会を定期的に評価していると述べた。ミアホナはコメント要請に直ちには回答しなかった。
ロイターは以前、サウジアラムコが少なくとも40億ドル相当の天然ガス火力発電所の売却に向けた取り組みを進めていると報じていた。