[ブリュッセル 17日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は17日、米国が同盟への軍事的関与を縮小したことで生じた即応部隊の不足について、他の加盟国が貢献を拡大することでその多くを穴埋めしていると述べた。
米国は先月、危機時に同盟に提供する軍事能力を縮小する方針を決定したと加盟国に伝えた。NATOは7月7─8日にアンカラで首脳会議を開くが、各国の間でこの決定が緊急の課題として浮上している。
さらに、NATOのグリンコウィッチ欧州連合軍最高司令官(米空軍大将)は3日、米国は欧州のNATO加盟国とカナダに対し、有人・無人航空機と艦船の提供を速やかに拡大するよう求めていると、明らかにしていた。
ルッテ氏はNATO国防相会合を18日に控え、ブリュッセルのNATO本部で「さらに作業を要する分野もあるが、全体像は良好だ」と記者団に語った。ただ、詳細には言及しなかった。
米国、幅広い戦力で関与を縮小
米国は削減の詳細を公表していないが、軍事筋がロイターに提供した数字によると、削減対象は空中給油機から戦闘機、無人機、艦艇まで多岐にわたる。
同筋によると、NATOが利用可能な米国のF15およびF15E戦闘機の数は3分の1減って99機に、MQ4およびMQ9リーパー無人機は半減して12機になる。
KC135およびKC46空中給油機の数は79機から63機に減少する。一方、戦略爆撃機と空母はそれぞれ2機ずつではなく、1機のみが割り当てられることになる。
哨戒機の数は26機から15機に、駆逐艦は17隻から9隻に減り、巡航ミサイルを搭載する唯一の潜水艦も提供対象から外れる。
NATOはかつてない緊張にさらされている。一部の欧州諸国は、トランプ米大統領がたびたび脅してきた脱退を実行に移すのではないかと懸念している。