Steve Holland Parisa Hafezi Yomna Ehab
[エビアン(フランス)/ナバティエ(レバノン) 17日 ロイター] - 米国とイランは17日、両国大統領が署名した戦闘終結に向けた覚書の文面を公表した。トランプ米大統領は、イラン側が約束を履行しない場合は攻撃を再開し、イラン当局者を殺害すると警告した。
トランプ氏は主要7カ国首脳会議(G7サミット)出席のため訪れているフランスで、イランが弾道ミサイルを保有しないのは「幾分不公平だ」とも述べ、そもそもイランを攻撃した理由として挙げていた論拠の少なくとも一つを撤回した。以前はイランの弾道ミサイルを壊滅させると公言していた。
同氏は記者会見でイランについて「合意に違反すれば徹底的に爆撃する」と発言。「そうしてほしくはない。合意を守ってほしい」と語った。さらにイランの人々を「賢明」とも形容した。米国とイランの交渉担当者は今後60日間で恒久的な停戦に向けた交渉を行う。トランプ氏はこれが中東和平をもたらし、原油価格の引き下げにつながることを期待していると述べた。
トランプ氏はこれに先立ち、「気に入らなければ、彼らが行儀よく振る舞わなければ、彼らの頭のど真ん中に再び爆弾を投下することになる」とも述べていた。
イラン指導部は覚書の写真を公開した。トランプ氏による新たな威嚇には反応しなかった。
米国との協議でイランの首席交渉官を務めるガリバフ国会議長は国営テレビに対し、合意について「軍事行動を通じて達成しようとしたあらゆることを、交渉を通じて何倍もの形で手に入れた。比較にもならない」と語った。合意には数十億ドル規模のイラン資産の凍結解除も含まれている。
14項目の覚書は、4月に発表された停戦を60日間延長し、両国が最終的な停戦の交渉を行えるようにする内容だ。米国とイランの当局者によると、トランプ氏とイランのペゼシュキアン大統領はいずれも覚書に電子署名した。イラン外務省は、合意は17日時点で既に発効していると述べた。
17日の原油先物価格は、ホルムズ海峡再開への期待から再び下落した。ただその後、トランプ氏がイランへの攻撃を再開する可能性があると警告したことを受けて反発した。
G7首脳は、フランスのエビアンで開催されたG7サミットで、合意を称賛した。米国は、覚書の正式な署名式は19日にスイスのジュネーブで行われるとしていた。
ただ、イラン外務省のバガイ報道官はこれに疑問を呈し、両国大統領が既に署名したため「スイスでの署名式は行わない」と国営イラン放送(IRIB)ニュースネットワークに語った。