[ワシントン 17日 ロイター] - 米政府高官は17日、イランとの戦闘終結に向けた覚書の文言を公表した。記者団に読み上げられた合意内容は14項目にわたり、イランの核開発計画といった最も難しい問題の多くを最終合意まで先送りすることなどが含まれる。双方の交渉は19日にスイスで始まる。

以下は「米国とイラン・イスラム共和国との間のイスラマバード了解覚書」と題された文書全文を、読み上げられた通りに記したもの。

1.米国とイラン、および現在の戦争における両国の同盟国は、本覚書に署名することにより、レバノンを含む全ての前線での軍事行動を即時かつ恒久的に終了することを宣言する。今後、相互にいかなる戦争または軍事行動も開始せず、相互に対する武力による威嚇または武力の行使を控え、レバノンの領土保全と主権を確保することを約束する。最終合意は、レバノンを含む全ての前線での戦争の恒久的終結、および本項のその他の条項を確認するものになる。

2.米国とイランは、相互の主権と領土保全を尊重し、互いの内政に干渉しないことを約束する。

3.米国とイランは、双方の合意により延長可能な最大60日以内に最終合意を交渉し、達成することを確約する。

4.本覚書の署名後直ちに、米国はイランに対する海上封鎖、ならびにあらゆる妨害行為や障害の除去に着手し、30日以内に海上封鎖を完全に終了する。この期間中、船舶の通航は、イランによって回復される戦前の通航量に比例するものになる。米国はさらに、最終合意後30日以内に、イランの周辺地域から自国の部隊を撤退させることを約束する。

5.本覚書の署名後、イランはペルシャ湾からオマーン湾へ、またその逆方向への商船の安全な通航を60日間に限り無料で確保するため、最大限の努力をもって手配を行う。商船の通航は直ちに開始され、イランによる技術的・軍事的障害の除去および機雷除去の必要性を考慮した上で、30日以内に正常な状態に戻される。イランは、適用される国際法とホルムズ海峡沿岸国の主権的権利に沿って、ペルシャ湾の他の沿岸諸国と協議しつつ、ホルムズ海峡における将来の管理と海事サービスを定めるため、オマーンと対話を行う。

6.米国は地域のパートナーと共に、イランの復興と経済開発のため、少なくとも3000億ドルの規模で、確定的かつ相互に合意した計画を策定することを約束する。この計画の実施メカニズムは、最終合意の一部として60日以内に最終決定される。関連する金融取引に必要な全ての許可、適用除外、承認は米国によって付与される。

7.米国は最終合意の一部として合意された日程に沿って、国連安全保障理事会の決議、すなわち国際原子力機関(IAEA)理事会の決議、ならびに一次・二次を含む全ての米国による単独制裁など、イランに対するあらゆる種類の制裁を解除することを約束する。イランと米国は、上記の制裁解除問題が極めて重要であることを認識し、これらの問題について相互の合意を得るため、交渉において直ちに取り組む意向を表明する。

8.イランは、核兵器を調達も開発もしないことを改めて確認する。米国とイランは、第7項に記載された日程に従い、相互に合意されるメカニズムに基づき、備蓄された濃縮物質の処分を解決することで合意した。その最小限の手法は、IAEAの監督下で現地において希釈(ダウンブレンディング)を行うこととする。両当事者はまた、最終合意で満足のいく枠組みが合意されることを前提に、濃縮の問題、およびイランの核に関するニーズに関連するその他の相互に合意した事項について協議することで合意した。最終合意は本項の条項を確認するものになる。米国とイランは、上記の核問題が極めて重要であることを認識し、これらの問題について相互の合意を得るため、交渉において直ちに取り組む意向を表明する。

9.最終合意までの間、米国とイランは現状を維持することで合意する。イランは核開発計画の現状を維持し、米国はいかなる新たな制裁も科さず、地域に追加部隊を展開しない。

10.米国は、本覚書の署名後直ちに、かつ制裁解除までの間、米財務省がイラン産原油、石油製品およびその派生製品の輸出、ならびに銀行取引、保険、輸送などを含む全ての関連サービスについて、適用除外を発行することを約束する。

11.米国は、凍結または制限されているイランの資金および資産を完全に利用可能にすることを約束する。本覚書の実施に伴い、米国とイランは、交渉中にこれらの資金の解放に関連する手続きについて相互に合意する。こうした資金は、元の口座に保持されているか移転されているかを問わず、イラン中央銀行が指定する最終的な受益者への支払いに完全に使用可能なものとする。米国は、これに応じて必要な全ての許可と承認を発行することを約束する。

12.米国とイランは、本覚書の円滑な実施と最終合意の将来における順守を監視するため、執行メカニズムを設置することで合意する。

13.本覚書の署名後、本覚書の第1、4、5、10、11項の実施開始、およびこれらの措置の継続的な実施を条件として、米国とイランは専らその他の項目に関する最終合意についての交渉を開始する。

14.最終合意は拘束力を持つ国連安全保障理事会決議によって承認される。

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