Jekaterina Golubkova
[15日 ロイター] - ウクライナの首都キーウに対するロシア軍の大規模空爆により、20人が負傷したほか、ウクライナの精神的・文化的歴史を象徴するキーウ・ペチェールシク大修道院で火災が起きた。地元当局が15日未明に明らかにした。当局は市民に避難を呼びかけた。
クリチコ市長は通信アプリ「テレグラム」への投稿で、空爆により送電線が損傷し、キーウ市民14万人が停電に見舞われたと述べた。ドローン(無人機)の残骸が直撃して複数の住宅や車両も炎上したという。
また、キーウの軍事行政責任者ティムール・トカチェンコ氏のテレグラム投稿によると、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されている市中心部のキーウ・ペチェールシク大修道院が直撃を受けて深刻な被害が出た。
ウクライナのスビリデンコ首相はXへの投稿で、「われわれの国民と遺産に対する残忍な攻撃だ。これがロシア正教の価値観の真の姿だ」と述べた。投稿には、炎上する修道院の建物の様子が示されていた。
キーウ当局者によると、同市は大規模なミサイル攻撃を受け、複数の高層アパートが被弾した。
隣国ポーランドの軍は、戦闘機を緊急発進させ、地上配備型防空システムとレーダー偵察を即応態勢に置いたと、Xへの投稿で明らかにした。
<ウクライナ各地やロシア中部にも攻撃>
15日未明にはウクライナの大部分の地域に空襲警報が出された。両国が攻撃の応酬を続ける中、ロシア上空ではウクライナのドローンが迎撃された。
ウクライナのクリメンコ内相によると、ウクライナ第2の都市ハルキウもロシアの攻撃を受け、緊急サービスの救助隊員5人が死亡、少なくとも5人が負傷した。地元当局のソーシャルメディアへの投稿によると、スムイでは子ども1人を含む3人が負傷した。
ロシアとウクライナはいずれも、民間人に対する意図的な攻撃を否定している。ロイターはこれらの報告を独自に確認できなかった。
ロシアではモスクワ南方の工業都市トゥーラへのドローン攻撃で3人が死亡し、1歳児を含む3人が負傷したと、地元州知事が明らかにした。
モスクワ市長によると、同市も15日未明にドローン攻撃を迎撃した。
今回の攻撃は、ウクライナのゼレンスキー大統領が14日、フランスで今週開催される主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)を前に、ロシアとの紛争終結に向けた取り組みについてトランプ米大統領と電話で協議したと明らかにした後に起きた。
ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)によると、トランプ氏は14日、ロシアのプーチン大統領と電話協議し、ウクライナ紛争の終結が極めて重要であり、実現に向けて支援する用意があると伝えたという。