Shubham Batra Shivangi Acharya

[ニューデリー 12日 ロイター] - インド政府が12日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.93%上昇した。食品と燃料の値上がりを受け、前月から伸びが加速した。中東紛争や弱いモンスーン(雨季)に絡むリスクがさらなる物価上昇圧力となる恐れもある。

5月の伸び率はロイターがまとめた市場予想(4.0%)をやや下回り、インド準備銀行(中央銀行、RBI)の中期目標に近い水準を維持した。

新たな基準年と消費バスケットを採用して1月に導入された改訂後のインフレ統計の下では最も高い伸びとなった。

国営の燃料小売業者が5月だけで4回にわたり燃料価格を引き上げた影響で、輸送関連は4月の前年比0.01%低下から1.75%上昇に転じた。

食品のインフレ率は4.78%と、4月の4.20%から加速した。6─9月のモンスーン期にエルニーニョ現象で降雨量が減少すれば、さらに上昇する可能性がある。

HDFC銀行の主席エコノミスト、サクシ・グプタ氏は「2027年度のインフレ率は5.2%と予想しており、総合インフレ率は第3・四半期に6%を超える可能性が高い。エネルギー価格の高止まりに加え、エルニーニョに関連した混乱も今後のインフレ見通しに上振れリスクとなる」と述べた。

モンスーンはインドの年間降雨量の約70%をもたらし、農業と農村部の所得にとって極めて重要だ。

インド中銀は今月、今年度のインフレ見通しを従来の4.6%から5.1%に引き上げたが、供給要因によるインフレ圧力の二次的波及効果を見極めるとして政策金利は据え置いた。

変動の大きい食品とエネルギーを除くコアインフレ率はこれまでのところ抑制されている。

コタック・インスティテューショナル・エクイティーズの試算によると、5月のコアインフレ率は3.9%だった。

コタック・マヒンドラ銀行のチーフエコノミスト、ウパスナ・バードワジ氏は「4%を下回る総合・コアインフレ率は当面落ち着いた傾向を示している」と指摘。「原油価格の軟化とルピー安に歯止めがかかっていることは追い風だが、モンスーンが食品インフレに与える影響を引き続き注視する」と述べた。同氏は10月から計50ベーシスポイント(bp)の利上げを予想している。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。