Phil Stewart Eman Abouhassira Saad Sayeed
[ドバイ/ワシントン 14日 ロイター] - 米国とパキスタンの首脳は、米国とイランの戦闘停止に向けた覚書が14日に締結されるとの見通しを示した。しかし、イランは14日の締結はないとの見解を示した。イラン国内では強硬派が米国との合意に反対の声を上げている。
関係者によると、覚書の最終決定に向けた取り組みの一環として、カタールの交渉担当者が14日朝にテヘランへ向かった。
トランプ米大統領は13日、自身の80歳の誕生日である14日に覚書に署名する予定だと自身のSNS(交流サイト)に投稿した。パキスタンのシャリフ首相は同日、24時間以内の締結に向けてパキスタン政府が電子署名の準備を進めており、来週には技術レベルの協議が続くと述べた。一方、イラン外務省のバガイ報道官は、トランプ氏の投稿前に、「明日(14日)はない」が「数日中に」実現する可能性があると語った。国営メディアが伝えた。
イランのファルス通信は14日、情報筋の話として、イラン政府は覚書についてまだ最終決定を下しておらず、専門家および意思決定レベルで政治、法律、技術的な側面の検討が続いていると報じた。
イラン高官は14日、覚書の最終草案の内容を説明した。それによると、イランがホルムズ海峡を即開放し、米国はイラン港湾封鎖の解除に着手する。イラン資産250億ドルの凍結解除、イラン産原油に関する制裁を一定期間免除することなどが盛り込まれている。イランは核兵器を製造も取得もしないことに同意し、最終合意までの間、ウラン濃縮活動など、核開発計画の現状を維持する。イランの濃縮ウランの希釈は同国内で行うことを認めるという。
米国が重視するのは、イランの濃縮ウランの撤去だ。焦点は2025年6月13日のイスラエルによる最初の攻撃前にイランが保有していたと国際原子力機関(IAEA)が推定する、純度最大60%に濃縮された440.9キログラム。IAEAの基準によれば、これがさらに濃縮されれば核兵器10発分に相当する。ただ現在どれだけ残っているかは不明だ。
イランでは13日夜、政府支持の集会が各地で開かれ、枠組み合意に反対する強硬派が不満の声を上げた。北東部の都市マシュハドでは、アラグチ外相に対する批判とみられる「妥協者に死を」「妥協者は辞任しろ、辞任しろ」との抗議の声が聞かれた。