母の看取りを通じて私の中での驚きは「まったく変化がなかった」ことです。まったくいつも通り。患者さんを見るときに「自分の家族だったら」という気持ちでいつも見ています。体のつらさを緩和して、希望を聞き取り、どのようにしてほしいかを一緒に考えるということをしています。
その患者が自分の家族であっても、私はいつも通り。そのことに驚きました。そういう意味で、自分の親だからという葛藤は。本当になかったんですよね。
標準治療を拒否、代替療法にハマる「安定の困ったちゃん」
──医師の岡山さんの立場から見ても、非常に難易度の高いお母様であることがわかりました。看取る家族の立場である、尾崎さんはどのようなお気持ちでしたか。印象的なエピソードもあれば教えてください。
尾崎: まず、本人に「自分が死に向かっている」という認識を母があまり持っていないようで、わたしたち姉妹は振り回されました。姉の容子が「死ぬんやで!」と何度も言っても、翌日わたしが電話すると「ありがたいけど大丈夫よ、わたし死なないから」と言うんです。
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