<為替> ドルが上昇した。好調な内容となった米雇用統計に反応した。対円では1ドル=160円を上抜け、介入警戒ゾーンとみられる水準に差し掛かっている。
5月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は17万2000人増加し、市場予想を大きく上回った。
CMEのフェドウオッチによると、米連邦準備理事会(FRB)は月内の会合で金利を据え置くとの予想が優勢だ。
終盤の取引で、ドル/円は0.08%高の160.15円。
ユーロ/ドルは0.75%安の1.152ドル、ポンド/ドルも0.64%安の1.33ドル。
中東情勢の緊迫化が安全資産の需要を後押しする中、主要通貨に対するドル指数は約0.63%高。週間では1%超上昇する見通し。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは6.63%安の5万9373ドル。週間では19%下落する勢い。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 国債利回りが急上昇し、中でも2年債利回りは1年3カ月ぶりの高水準を付けた。米労働省が発表した5月の雇用統計で雇用者数の伸びが予想を大幅に上回ったことを受け、連邦準備制度理事会(FRB)は年内に利上げに踏み切るとの観測が高まった。 FRBの次回の連邦公開市場委員会(FOMC)は16─17日。今年のFOMCで投票権を持っているクリーブランド地区連銀のハマック総裁は今回の雇用統計について、米国の労働市場は完全雇用に近い状態にあることが示されたとの認識を示し、高止まりしているインフレを抑制するためにFRBは近く利上げを実施する必要に迫られる可能性があると述べた。ただ、FRBは今月のFOMCでは金利据え置きを決定するとの見方が大勢になっている。 市場の次の注目は来週10日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)。TDセキュリティーズのアナリストは「上振れすれば利上げ観測が一段と高まる」と指摘。「FRBが実際に利上げに踏み切るにはハードルはなお高いが、市場で利上げが一段と織り込まれる可能性がある」と述べた。FRBは69%の確率で12月までに利上げを実施するとの見方が現在、金利先物市場で織り込まれている。雇用統計発表前は46%だった。FRBの金利見通しに連動しやすい2年債利回りは11.5ベーシスポイント(bp)上昇の4.164%と、2025年2月以来の高水準を付けた。1日の上げ幅としては3月12日以来の大きさとなる。10年債利回りは6.7bp上昇の4.544%と、5月22日以来の高水準。2年債と10年債の利回り格差は36.8bpと、3月19日以来の水準に縮小した。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 主要3指数が大幅安となり、前日に終値ベースで過去最高値を更新したダウ工業株30種は695ドル下落して終了した。朝方発表された5月の雇用統計が強い内容だったことで米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派的な政策に転換するとの観測が強まる中、このところ過熱していたハイテク株が大きく売り込まれた。
この日の売りはここ数週間で急騰していたハイテク銘柄に集中。ナスダック総合指数とS&P総合500種指数もこのところ連日で過去最高値を更新していたが、流れが一服した。特にハイテク比率の高いナスダック指数は半導体株指数の急落で押し下げられ、1日の下落率としては昨年以降で最大だった。
CMEフェドウォッチによると、金融市場ではFRBが12月に利上げに踏み切るとの観測が高まっている。
個別銘柄では、半導体大手エヌビディアが大幅安。インテル、マイクロン・テクノロジー、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、ブロードコムなどの他の半導体大手も軒並み値を下げた。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインの急落を受け、暗号資産交換所大手コインベース・グローバルのほか、ビットコインを戦略的財務資産として大量に保有しているストラテジーが下落した。
カナダのスポーツ衣料品大手ルルレモン・アスレティカもマイナス圏で終了。通期利益見通しを引き下げたほか、第2・四半期の利益が市場予想を大きく下回るとの予想を示したことが売り材料になった。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 米雇用統計が予想を上回ったことを受け、金相場は3%近く下落した。中東での戦争に起因するインフレ懸念を背景に、米連邦準備理事会(FRB)が高金利政策を維持するとの見方が強まった。
スポット金は1オンス=4341.52ドルと前日比2.96%安で、3月24日以来の安値を付けた。米金先物8月限の清算値は3.1%安の4365.3ドルだった。今週の金相場は約4.3%下落している。 米雇用統計発表後、米国債利回りが上昇し、利回りを生まない金の保有コストが高まった。CMEグループのFedWatchによれば、12月のFRB利上げ確率は72%に上昇。金需要はインドで低調、中国ではプレミアムが低下した。銀、プラチナ、パラジウムも週間ベースで大幅に下落している。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 2%超下落した。米・イラン間の紛争が再燃する可能性が低くなっているとの見方が広がり、市場の安心感につながった。清算値は、北海ブレント先物が1.94ドル(2.04%)安の1バレル=93.09ドル。前日は2.84%下落していた。米WTI先物は2.50ドル(2.69%)安の90.54ドル。前日は3.1%安だった。 ただ、週間では両指標とも3週間ぶりの上昇となる見通しで、ブレントは1.18%、WTIは約3.64%それぞれ上昇している。トランプ米大統領は4日、イスラエルとレバノンについて、双方の間で進展が見られると考えており、レバノンは平和を享受するに値するとの見方を示した。イランは米国との和平合意の条件として、レバノンでの停戦を挙げている。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 160.29/160.34
始値 159.89
高値 160.34
安値 159.84
ユーロ/ドル NY終値 1.1519/1.1523
始値 1.164
高値 1.1643
安値 1.1518
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 100*00.50 4.9988%
前営業日終値 100*11.00 4.9780%
10年債(指標銘柄) 17時05分 98*24.00 4.5323%
前営業日終値 99*06.00 4.4770%
5年債(指標銘柄) 17時05分 99*11.25 4.2708%
前営業日終値 99*23.00 4.1880%
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*23.13 4.1470%
前営業日終値 99*29.00 4.0490%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 50866.78 -695.15 -1.35
前営業日終値 51561.93
ナスダック総合 25709.43 -1,121.53 -4.18
前営業日終値 26830.96
S&P総合500種 7383.74 -200.57 -2.64
前営業日終値 7584.31
COMEX金 8月限 4365.3 ‐139.7
前営業日終値 4505.0
COMEX銀 7月限 6910.3 ‐486.8
前営業日終値 7397.1
北海ブレント 8月限 93.09 ‐1.94
前営業日終値 95.03
米WTI先物 7月限 90.54 ‐2.50
前営業日終値 93.04
CRB商品指数 376.3866 ‐7.6565
前営業日終値 384.0431