ほとんどのアメリカ人にとって、あと10日ほどで開幕国として迎えるサッカー・ワールドカップ(W杯)北中米大会は、新聞のスポーツ面に載る話題の1つにすぎない。世界の多くの国で見られるような「ワールドカップ狂騒曲」は、ここにはない。「W杯がアメリカで始まる? ああ、アメリカではスポーツイベントがたくさん開催されているからね」といった程度だ。
サッカーは今やアメリカの人気スポーツ・トップ4の一角を占めていて、プロリーグのMLS(メジャーリーグサッカー)は30のチームを擁し、1試合平均で約2万5000人の観客を動員している。
それでも、アメリカ人が熱狂するのはまずはアメリカンフットボール、その次がバスケットボール。サッカーは一部の調査で「アメリカの国民的娯楽」である野球を上回る人気を得ているが、誰もが知るスター選手はやはり野球のヒーローたちだ。
ただし、私の地元ボストンのようなW杯開催都市では、W杯が大きなニュースになってはいる。試合会場がある近郊の町フォックスボロ(人口1万8000人)で警備費用が800万ドルに上るとされる件。W杯関連での幹線道路の閉鎖をめぐりボストン市と州当局が対立している件。今日の地元紙の見出しはこうだ──「なぜW杯はこんなに厄介なことばかりなの?」
歴史を通じてアメリカ人のサッカーに対する姿勢は大きく変化してきた。
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【note限定公開記事】【W杯】「男らしくない」から「野球を脅かす人気」へ──移民が育てた米国サッカー史
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