5月18日のNAVERトップ画面
韓国最大のポータルサイトNAVERの5月18日のトップ画面より。画面右側に「5・18民主化運動 その日を記憶しています」というメッセージが表示されている。

5000人を超える死傷者が出た光州民主化闘争

1980年5月17日未明、実権を掌握していた軍が戒厳令を発令して民主派勢力の指導者などを逮捕すると翌18日に光州市で抗議する学生や市民によるデモが起きた。軍は鎮圧部隊を投入、デモ隊と鎮圧部隊の衝突は日に日にエスカレートし、27日までの10日間に5000人を超える死者、負傷者、行方不明者が出た。軍はマスコミなどの情報を統制したが、光州市民により虐殺の事実が広がってのちの韓国の民主化につながった。

つまり、5月18日は韓国の民主化闘争のきっかけとなった事件の記念日であり、現在では休日ではないものの法律で定める記念日とされ、毎年政府主催の記念式典が行われる重要な国家記念日となっている。2011年には5・18光州民主化運動の記録がユネスコの世界記憶遺産に登録されている。

そのため韓国スターバックスがタンクデーを告知すると、光州事件で軍が投入した戦車(Tank)を想起させるという批判や、キャッチコピーの「机にぽん!」が1987年の民主化運動で拷問死した学生に対する侮辱だという批判が広がった。当時、警察が「机を『ドン』と叩いたら『うっ』と言って亡くなった」として拷問の事実を隠蔽したとして韓国では有名なセリフに通じるという批判である。

スターバックスコリア(SCKカンパニー)を傘下にもつ財閥、新世界グループの鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)会長は同日、SCKカンパニーのソン・ジョンヒョン社長を解任して謝罪文を発表した。

STARBUCKS OUT! 不買運動が広がる

李在明大統領は同日、自身のSNSでタンクデーを批判し、続いて「低俗な商売人の非人間的な行為に憤りを感じる」「厳しく処罰しなければならない」など数回にわたって批判、スターバックスバッシングが始まった。政府は地域の特産物の活用や農家支援活動などの功績を称えた国務総理表彰の取り消しの検討に着手し、国防部が兵士の福祉増進のため推進していたスターバックスとの協業を中断、保健福祉部もスターバックスなどと共同で実施していた社会貢献事業「シニアバリスタ専門力量強化教育」を中断するなど一斉に利用を自粛した。

ソウル警察は鄭溶鎮会長とソン・ジョンヒョン前代表を「侮辱罪」と「5・18民主化運動等に関する特別法」違反などの容疑で立件。さらに銀行やカード会社がスターバックス関連クーポンの提供を中断し、5月18日から24日の売上決済額が前週と比べて26%減少するなど不買運動が拡散した。

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