中国がアフリカ諸国に対する関税ゼロ措置を全面実施して以来、初めての輸入品として5月1日、南アフリカ産のリンゴが広東省・深圳の税関を通過した。

グローバル化後退の時流に逆行するような中国の「巨大免税ゾーン」に含まれるのは、アフリカ計54カ国(西サハラを除く)のうち53カ国。

対象外となったエスワティニ(旧スワジランド)はアフリカで唯一、台湾との外交関係を維持している国だ。中国を認めれば市場へのアクセスを得られ、台湾を認めればそれを失うというメッセージだ。
 

こうした動きの一方で、アフリカに対する米政府の関心は薄い。だが米上院軍事委員会のウィッカー委員長に言わせれば、アフリカは中国やロシア、テロ、脆弱な統治体制の影響の下で「戦略的重要性が高まる一方の地域」だ。

アフリカへの関与は、単なる「影響力」以上に具体的な目的を伴っている。中国やロシアの望みは親善ではない。アフリカの鉱物資源や港湾使用、軍事アクセス、国際機関での票の獲得を見据えている。

アフリカの人口は16億人に迫る。中国との貿易総額は昨年、過去最高の3480億ドルに達した。昨年、世界のコバルト生産量の70%以上を占めたコンゴ民主共和国の主要鉱山の多くは、中国が所有しているか、資金提供している。

中国企業はアフリカの231の貿易港の約3分の1に関与している。中国軍初の国外基地に隣接するジブチのドラレ港もその1つだ。

ロシアの場合はより露骨だ。2022年のウクライナ侵攻以来、アフリカへの最大の武器供給国として、その見返りで得たアフリカ産の金で25億ドル以上を稼ぎ出している。

米ニュースサイト、アクシオスによれば、アフリカに関するアメリカの情報活動予算は激減している。要求額は9400万ドルだったが、認められたのは1900万ドル。アメリカは「アフリカゲーム」から降りようとしている。
 

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