中国の課題は「人口危機」
一方、中国の野望は人口危機という難問に直面している。経済成長の原動力となる若者が減り、財政の負担となる高齢者が増えているのだ。
この危機をもたらした一人っ子政策は2016年に廃止されたが、25年の中国の出生数は過去最低を記録するなど、人口動態が好転する兆しはない。国連の専門家は、今世紀末までに中国の人口は現在の半分以下になると予測する。戦争中でもない国で前例のないペースだ。
人口減少の流れは、もはや覆すことができない。中国政府にできるのは、いわゆる「総合国力」へのダメージをできるだけ抑えることだけだ。それでも、政策当局者らはもっぱら悲嘆に暮れてきたわけではなく、人手不足でも機能する社会づくりに取り組んできた。ロボットとAIが人的資本の不足を補う社会だ。
今年2月、その努力の進捗状況を垣間見る機会が訪れた。旧正月の前夜に放送される年越し番組『春節連歓晩会』で、若者とヒューマノイドがきびきびと武術を披露して、国内外の視聴者をうならせたのだ。
それは、ただのお茶の間を興奮させる演目ではなかった。ロボットを製造したのは杭州宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)だが、国営テレビ局の年越し番組に登場させたのは政府であり、「ロボットはもはや目新しい存在ではなく、必需品であり、中国の未来で子供と同じくらい中核的な役割を担うようになる」というメッセージが込められていた。
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