アメリカの弱点

しかし、AIを大々的に実装する──つまりAIの用途と限界を明らかにし、電力を確保し、さまざまな産業で実用化する──上では、アメリカの放任型のやり方が弱点になる。中国は、民間の起業家精神と政府の産業政策、壮大な野心と地に足の着いた計画を併せ持っているからだ。

中国政府は、AIを単なる1つのテクノロジーとは考えていない。幅広い領域にまたがる強大な存在であり、産業と人間の在り方に革命を起こすものと見なしているのだ。
 

そのような分野で成功するには、エネルギー、労働、研究、政治の擦り合わせが欠かせない。その種の調整は、アメリカが伝統的に嫌い、中国が常に得意としてきたものだ。

AIに不可欠な電力供給に関しても、アメリカは明らかに後れを取っている。電力インフラの整備を加速させるには、これまでの発想を転換させ、より計画的に行動しなくてはならないと、戦略国際問題研究所(CSIS)のマリアム・カーン・コープ上級研究員は本誌に語る。

「必要なのは、州の電力事業者と民間の電力会社と連邦政府の環境保護局(EPA)が足並みをそろえて、電力インフラの建設プロジェクトを素早く承認すること。中国のように、国全体が一体になって動かなくてはならない。……大きな転換点が近づいている。これまでのやり方では、おそらく通用しない」と、コープは指摘する。

ただ、これはアメリカにとって悪いことばかりではないと、コープは言う。「こうした産業の構造改革は、頂点を目指す競争をもたらすことがある。これまでと同じように」

中国の課題は「人口危機」
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