Tetsushi Kajimoto

[東京 26日 ロイター] - 政府は26日に公表した5月の月例経済報告で、景気の総括判断を「緩やかに回復しているが、中東情勢の影響を注視する必要がある」とし、3月以降の表現を維持した。リスクバランスの中東シフトを反映し、これまで注意する必要があると明記してきた「米国の通商政策を巡る動向」を削除した。個別項目のうち「企業収益」と「国内企業物価」の書きぶりを修正し、米・イラン戦争の原油や輸入物価への影響を注視する姿勢を示した。

米国の通商政策に関する表記の変更について、内閣府の担当者は、トランプ関税が日本の経済・貿易に与える影響は前年比で依然マイナスだが、企業業績面で「自動車産業の下押しが1年たって一巡した」と説明。不透明感としては和らいでおり、「留意点が中東にシフトしている中での整理」とした。

企業収益に関する記述では「改善の動きがみられるが、中東情勢の影響を注視する必要がある」と中東情勢の影響に言及。「米国の通商政策の影響が残る」との表記を削除した。

国内企業物価は「このところ上昇している」とし、前月までの「緩やかに上昇している」から変更した。中東情勢などによる輸入物価上昇を受け、海外への所得流出を表す交易損失が前期から拡大している。「今後の交易損失への影響や企業物価・国内価格への波及を注視したい」(内閣府担当者)という。

4月の輸入は全体として横ばい圏内という中で、中東からの原油輸入が大きく減少している。政府としては原油の代替調達を進めているが、6月には必要原油量の約7割以上を調達できる見込み、としている。中東向け輸出は、自動車などを中心に大幅減となっているが、輸出全体に占めるシェアは低く、全体として横ばい圏内だった。

内閣府担当者は「今回の月例は、リスクバランスの中東へのシフトを反映したものだ」と指摘。「足元の中東情勢の影響を注視する必要がある」としている。

※〔表〕月例経済報告の景気判断の推移は[L4N42301Z]をご覧ください。

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