他国に燃料を輸出

エネルギー供給の混乱により、日本と韓国は戦略備蓄の取り崩しを迫られ、ベトナムやフィリピンなどの東南アジア諸国は、急騰する価格を和らげるために燃料節約策や財政措置を導入することになった。一方、中国は大幅な措置を取る圧力をあまり受けていない。

おかげで中国は、国内の燃料供給を守るうえで、必要な措置を見極めて打つことができた。例えば、3月12日には製油業者に燃料輸出の停止を命じている。

当初の措置は、一部の近隣諸国の経済に打撃を与えた可能性がある。それでもその後、ガソリン、ディーゼル、ジェット燃料という3つのクリーン燃料においてアジア第4位の輸出国である中国は、オーストラリア、マレーシア、スリランカなどへの輸出を再開した。これは当局が国内在庫は安定していると判断していることの証左だ。

ロイターは、事情に詳しい匿名の情報筋の話として、国有エネルギー企業が5月時点で、合計50万トンの燃料(日量約1万6700トン)の輸出を認められていると報じた。これは4月に承認された日量約1万700トンの2倍以上となっているものの、Kplerによると、2025年平均である日量5万3000トン超は大きく下回っている。

こうした取り組みは、エネルギーが不足している地域への支援を行うという中国外交部の約束に沿うものだ。メイダンはこの措置について、シノペックのような中国国有エネルギー大手が国際的な利益率の上昇から利益を得ることを可能にするだけでなく、「地域経済を支える善意の表明」としても機能していると述べた。

一方、中国は液化天然ガス(LNG)については余力があまりない。LNG輸入の約30%をカタールとアラブ首長国連邦から得ているため、湾岸の海運ルートの混乱にさらされやすいのだ。

【動画】中国の石油輸入は急増しており、膨大な量が戦略備蓄に回されている…その量は?
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