エボラ出血熱の感染が拡大し、世界的な公衆衛生への懸念が高まる中、ドナルド・トランプ米政権の公衆衛生政策に改めて批判の目が向けられている。また、米国際開発庁(USAID)の解体がもたらした影響についても、議論が再燃している。

この議論が白熱したきっかけは、2025年に撮影されたイーロン・マスクの動画が再び注目を集めたことだ。当時、政府効率化省(DOGE)のトップを務めていたマスクは、同省がエボラ出血熱の予防活動に関する予算を一時的に削減したことを認めていた。

一連の議論について、国務省の報道官は5月19日、本誌に対して次のように述べた。「USAIDのグローバルヘルス機能を、国務省の新組織であるグローバル健康安全保障・外交局へと統合した。これにより、われわれの取り組みはより連携が取れ、効果的なものとなっている。同盟国やパートナー国と協力し、エボラ出血熱対策の資金援助や支援は継続している」

第2次トランプ政権は発足してまもなく、米国の海外援助プログラムの大半とUSAIDに対し、新規資金支援の全面的な凍結を断行した。これにより、世界各地の人道支援や開発事業が停滞し、大規模なレイオフや職員の削減が引き起こされた。その数カ月後、USAIDは解体され、プログラムの大部分が打ち切られた。

当時、マスク率いるDOGEは、連邦政府の歳出を1兆ドル削減すると公約していた。2024会計年度の連邦政府の歳出は約6兆7500億ドルで、DOGEは連邦政府の各機関に対し、職員の削減、組織再編、一部の援助や政府プログラムの停止など、抜本的な削減を迫った。

『アイ・ワズ・ア・ストレンジャー』 ニューズウィーク日本版独占試写会 90組180名様ご招待
『アイ・ワズ・ア・ストレンジャー』 ニューズウィーク日本版独占試写会 90組180名様ご招待
PR
政府高官の「嘘」の告発
【関連記事】