<イギリスの地方選挙で伝統的2大政党の労働党と保守党が惨敗し、第三政党が大躍進したことで長年のパターンが崩壊しつつある>

長い間、イギリス政治における大きな疑問は、「第三政党はいつか本当に躍進できるのか?」だった。

ところが今や問われているのは、「伝統的2大政党(労働党と保守党)は果たして支配力を取り戻すことができるのか?」だ。

現時点では、それが可能なようにはとても見えない。つい最近、イングランドでは地方選挙が行われ、スコットランドとウェールズでは自治議会選挙が実施された(北アイルランドでは選挙なし)。その結果、イギリス政治の分裂化が改めて浮き彫りになった。

あまりに細かい話は抜きにして、大枠を説明しよう。イングランドでは、労働党と保守党が大敗し、もはや「5党あるうちの2党」にすぎないような存在感になっている。

最大の勝者は、概して保守党よりもさらに右寄りと見られている政党「リフォームUK」だった。緑の党も支持を伸ばした。彼らは労働党より左派的と見なされることが多く、環境だけの政党でないし、むしろ環境最優先の政党ですらない。

かつての最有力第三勢力は存在感なし

かつて自由民主党は既存の政治構造を壊す最有力候補と期待されたが、時代の変化で彼らが最大の利益を受けることはなかった。自由民主党は中途半端に中道の位置を占めているものの、多くの有権者は彼らが何を掲げる党なのか、はっきり理解していない。

スコットランドとウェールズでは、伝統的2大政党にとって、状況はさらに厳しい。保守党は両地域で何十年も苦戦してきた。一方で、労働党もかつての「牙城」だったこの地域でうまくいっていない。

スコットランドでは、2010年代にスコットランド民族党(SNP)が労働党に代わる主導勢力となった。最近のSNPは弱体化が指摘され、実際に得票を減らしたが、労働党はそこに付け入ることができなかった。結果として、弱体化したSNPですら政権を維持している。

代わりに急伸した2つの政党は…
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