アラブ首長国連邦(UAE)がイランに対して秘密裏に軍事攻撃を実施していたと、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が関係者の話として5月11日に報じた。これが事実なら、湾岸地域の軍事大国がイランとの戦闘に直接加わることを意味し、戦争の力学を大きく変える可能性がある。
報道が出たのは、ドナルド・トランプ米大統領が、イランとの停戦について「生命維持装置につながれている状態だ」と警告したのと同じ日だった。10週間に及ぶ戦争は、不安定な停戦を経て、再び激化する懸念が高まっている。
本誌は5月11日、米国防総省、ホワイトハウス、UAE外務省にコメントを求めた。
この戦争はすでに、世界有数の海上輸送の要衝であるホルムズ海峡の通航に混乱をもたらしている。UAEの関与が公になれば、戦闘再開によってエネルギー輸送がさらに麻痺し、アメリカと同盟国への経済的圧力が高まる可能性がある。
トランプは週末、アメリカの和平提案に対するイラン側の返答を「受け入れられない」と一蹴しており、外交努力の後退も不透明感を強めている。
WSJによると、UAEは一連の対イラン攻撃を秘密裏に実施しており、その中には4月上旬にペルシャ湾のラバン島にあるイランの製油所を攻撃した件も含まれる。関係者によれば、この攻撃によって大規模な火災が発生し、施設の生産能力の大部分が数カ月にわたり停止した。
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