共和党がイスラエルに肩入れ

一方、イランがイスラエルを取り囲むように傀儡勢力を強化したのと同じように、イスラエルとアメリカも「イラン包囲網」を強化した。それが2020年に第1次トランプ政権が仲介した「アブラハム合意」だ。

イスラエルと、イランの対岸にあるアラブ首長国連邦(UAE)やバーレーン(シーア派が多数派)などが国交正常化することで、イランを取り囲むように対抗した。今回の軍事衝突で湾岸諸国の中でも特にUAEがイランから多くの報復を受けるのは、イランからすれば、UAEが米・イスラエル陣営に立っていることが明らかだから、とみることができる。

48年にイスラエルが建国を宣言した際、アメリカは11分後に承認した最初の国だが、政治的な関係の強化が進んだのは70年代以降だ。大統領が初めてイスラエルを公式訪問したのは74年で、共和党のリチャード・ニクソン大統領だった。

アメリカによるイスラエル支援は超党派といわれてきたが、歴史的に見れば、ユダヤ系有権者を支持基盤とする民主党のほうが共和党よりもイスラエル寄りの政策を進めてきた。

しかし、キリスト教福音派の政治的影響が強まるにつれ、特に2000年以降、共和党がイスラエル支援に力を入れるようになった。最も顕著だったのが第1次トランプ政権だ。

イスラエルと米ユダヤ人社会との複雑な距離感
【関連記事】