アメリカによるイスラエル支援は超党派といわれてきたが、歴史的に見れば、ユダヤ系有権者を支持基盤とする民主党のほうが共和党よりもイスラエル寄りの政策を進めてきた。
しかし、キリスト教福音派の政治的影響が強まるにつれ、特に2000年以降、共和党がイスラエル支援に力を入れるようになった。最も顕著だったのが第1次トランプ政権だ。
イスラエルと米ユダヤ人社会との複雑な距離感
ドナルド・トランプ大統領は、ゴラン高原へのイスラエルの主権認定、エルサレムの首都認定、さらにエルサレムへの米大使館移転と、次々とイスラエル寄りの政策を進めた。
20年の大統領選挙に向け、有権者の4分の1を占めるとされる福音派の支持を取り付けようという狙いだった。これに呼応するように、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相も福音派との関係強化に努めた。
一方、右傾化するイスラエルとアメリカのユダヤ人社会との距離感は以前よりも複雑になっている。米メディアによると、24年の大統領選挙でユダヤ系有権者のうち79%は、民主党のカマラ・ハリスに投票したとされている。
ユダヤ系アメリカ人は、国内では人種的マイノリティーで、「リベラル民主主義」の信奉者だとされる。このため、権威主義的なトランプ大統領を支持しない傾向にあるのだ。
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