世界中の政治的動きを賭けの対象にするポリマーケット、長男のトランプJr.(写真)は経営に関与しており、トランプ自らの会社も予測市場に参入予定
世界中の政治的動きを賭けの対象にするポリマーケット、トランプ長男のトランプJr.(写真)はその経営に関与しており、トランプ自身の会社もこの予測市場に参入予定 ALEX WONG/GETTY IMAGES

なにしろ大統領の長男ドナルド・トランプJr.はカルシの戦略顧問で、ポリマーケットに出資している「1789キャピタル」のパートナーでもある。一方でトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループは独自の予測市場「トゥルース・プレディクト」を立ち上げる予定だ。

大統領の長男が予測市場の大手2社の経営に深く関わり、大統領の会社は新規参入を目指している。これで中立性を保てるわけがない。

トランプがCFTC委員長に指名したマイケル・セリグは、予測市場の取引はギャンブルではなく、連邦法上の正当な金融商品として扱うべきと声高に主張している。

ジョー・バイデン前政権下では、ポリマーケットが未登録のデリバティブ(金融派生商品)取引を提供していたとしてCFTCに摘発されていたが、セリグの就任以降、捜査は打ち切られた。収益性が最も高く、法的な問題をはらむ政治やスポーツ関連のイベントへの賭けを禁じる規制案も撤回された。

SECの元法律顧問で、金融規制の監視団体ベター・マーケッツのベン・シフリンは、「CFTCの元法律家が『今はホワイトカラーの犯罪者には最高の時代だ』という趣旨の発言をしていたが、実にそんな感じがする」と指摘した。

逆の見方もある。保守系シンクタンクであるケイトー研究所のアダム・ミシェルに言わせると、予測の的中を不正行為の存在と安易に結び付けるのは行きすぎだ。

ただし政府の決定次第で兆単位の金が動きかねない状況では、不正なインサイダー取引への誘惑があらがいがたいものになることは認めている。ではどうするか。ミシェルのような自由放任主義者にとっての解決策は、規制強化ではなく市場に対する政府の影響力の縮小だ。

現政権からのメッセージ
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