Christine Chen Byron Kaye

[シドニー 28日 ロイター] - オーストラリア政府は28日、メタ、アルファベット傘下のグーグル、TikTok(ティックトック)がプラットフォーム上のニュースについて地元メディア各社に報酬を支払う契約を締結しない場合、数百万ドル規模の課税対象となる可能性があるとの新制度を発表した。

「ニュース・バーゲニング・インセンティブ(NBI)」と呼ばれる新制度では、合意に至らない場合、豪国内での収入に対して2.25%が課税され、その税収はオーストラリアのジャーナリズムを活性化させるためメディア各社に還元される。

ウェルズ通信相は記者会見で「人々はますますフェイスブックやティックトック、グーグルから直接ニュースを入手するようになっている。こうした大手デジタルプラットフォームが、自社のフィードを豊かにし、収益を生み出すジャーナリズムの努力に貢献するのは当然のことだとわれわれは考えている」と説明。「各プラットフォームはニュース機関と契約を結ぶべきだ。もしそうしないことを決めた場合、結局はより多くの税金を支払うことになる」と述べた。

同じ記者会見でアルバニージー首相は、トランプ米大統領からの反発を懸念しているかとの質問に「われわれは主権国家だ。国益に基づいて決定を下す」と語った。トランプ政権は米IT大手に対するデジタルサービス課税に反対しており、導入する国には関税を課すとしている。

法律原案によると、この課税は7月1日に始まる2025/26会計年度から開始される。対象は豪国内で「重要な」SNSや検索サービスを提供し、収入が2億5000万豪ドル(1億7930万米ドル)を超える企業で、メタ、グーグル、ティックトックが該当する。人工知能(AI)プラットフォームは別の法律で規制されるため対象外だという。

ウェルズ氏は「プラットフォームがニュース発行者と契約を結ばなければ、その資金は政府に入り、各メディアが雇用するジャーナリストの数に応じて配分される」と述べた。プラットフォームは小規模なメディアと契約を結んだ場合、より大きな相殺措置を受けられる。

ナイン・エンターテインメント、公共放送ABC、ニューズ・コープ・オーストラリアなど豪主要メディア幹部は共同声明で、今回の計画が「豪ニュースの将来を確保する重要な一歩」と評価。「デジタルプラットフォームが自らの利益の源泉となるニュースコンテンツの利用に対価を支払わなければ、ジャーナリズムは持続不可能になる」と訴えた。

一方、メタの広報担当者は、同社が報道機関からニュースコンテンツを取得しているとの見方は間違っているとし、課税で地元メディアに資金を提供すれば「政府が管理する補助金制度に依存するニュース業界」になると批判。「サービスにニュースコンテンツが表示されるか否かにかかわらず適用される今回の法案は、デジタルサービス税以外の何ものでもない」と述べた。

グーグルも反対を表明。広報担当者は「原案を精査中だが、立場ははっきりしている。この課税は不要だ」とコメントした。

今回の提案は、IT各社にニュースコンテンツの対価支払いを義務付けた2021年の法律の代替となるもので、政府は同法が「もはや有効に機能していない」と説明。

21年の施行後、メタは一時的にユーザーによるニュース記事の再投稿をブロック。その後一部の豪メディアと契約を結んだが、24年に失効した。

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