(4段落目の「2億ドル」を「約4億ドル」に訂正します)

Miho Uranaka

[東京 24日 ロイター] - 野村ホールディングスが24日に発表した2026年3月期の純利益(米国基準)は、前期比6%増の3621億円だった。2期連続の過去最高更新となった。中東情勢の混乱が長期化しつつあり、市場の振れ幅が高まる中、法人・個人向けビジネスがいずれも好調で利益を押し上げた。

会見した森内博之財務統括責任者(CFO)は「地政学リスクの顕在化による市場の不透明感が残るものの、長期分散投資を前提とした商品やサービスへの資金流入は堅調で、顧客センチメントは回復している」と話した。

拡大する企業のM&A(合併・買収)も、足元では、意思決定を後ろ倒しにする動きもあるが、中長期的な企業の成長投資のニーズは変わらないとの見方を示し、パイプラインは堅調との見解を示した。

同社によると、海外の一部で信用不安が表面化しているプライベートクレジット(ノンバンク融資)関連のエクスポージャーは、法人向けのホールセール部門で20億ドル、資産運用のインベストメント・マネジメント部門で約4億ドル(訂正)あるが、地域もセクターも分散していて、評価もしっかりできており、コントロールできているとしている。

主要4部門の税前利益は、同16%増の5069億円で過去最高益だった。法人向けのホールセール部門の税前利益は、同21%増の2006億円。トレーディングなどのグローバル・マーケッツ(GM)で、エクイティ関連の収益が、伸びたほか投資銀行部門で、M&Aが増加し助言手数料が増えた。企業の資金調達も活発で株式資本市場業務の利益をけん引した。

国内リテール営業のウェルス・マネジメント部門は資産管理型ビジネスへの取り組みが浸透しストック収入が伸長した。

期末のROE(自己資本利益率)は10.1%で、30年までの目標として掲げるROE8―10%以上を達成している。

IBESがまとめたアナリスト7人による26年3月期連結純利益の予想平均値は3768億円だった。野村HDは通期予想を開示していない。アナリスト7人による27年3月期の連結純利益予想平均値は3631億円となっている。

26年1─3月期の純利益は、前年同期比3%増の739億円だった。昨年買収を完了した豪マッコーリー・グループから米国および欧州のパブリック・アセットマネジメント事業で、約1兆円の資金流出があった。森内氏は、米国の資産運用事業では伝統的資産から資金が流出する傾向があると指摘。買収時の評価にはこうした資金流出を織り込んでおり、人員と商品を強化するなどして対応していると説明した。

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