Yoshifumi Takemoto
[東京 24日 ロイター] - 自民党のイラン情勢に関する合同部会は24日、高市早苗首相に対し2度目となる提言を提出した。エネルギー・重要物資の目詰まりによる現場の不安感解消に向けた対応を求め、旧式石炭火力発電の利用や停戦後の掃海艇派遣の検討などを盛り込んだ。ロシア極東サハリンからの輸入も念頭に液化天然ガス(LNG)などの海上輸送を可能にする政府再保険の検討も要請した。
首相面会後に記者団の取材に応じた小林鷹之政調会長は「政府は(エネルギーや重要物資の)必要総量は確保できていると説明しているが、現場での目詰まりとは大きなギャップがあり不安がある」として対応を求めた。
自衛隊の掃海艇派遣について「停戦後にはシーレーンを守るとの国益の観点で法の範囲でできる一つの選択肢」と説明した。
<イラン特措法を参考に政府再保険を提言─原油・LNGなど重要物資>
提言書は「ホルムズ海峡経由で原油の93%を、ナフサの約4割を依存している日本にとって原油等の供給停滞の影響は極めて甚大」と強調。 石油確保ため、中央アジア、中南米、アフリカからの輸入を含めた多角化、旧式石炭火力発電の活用によるLNG利用の抑制、ナフサの中東以外からの輸入拡大などを提言した。
また、現在の不安定な国際情勢下で「海上保険に対し欧州の民間保険会社による再保険が付保されなくなる」といったリスクに対し、イラン産原油輸送で日本政府が再保険を肩代わりした「イラン特措法」を参考にしつつ、LNGなどさまざまな物資・製品の海上輸送を可能とする政府再保険の仕組みも含め早急に検討し、必要な対応を講じるよう求めた。
英政府は2025年、ロシア産LNGを第三国へ輸送する船への保険サービスの提供を禁止する方針を発表しており、日本の大手損保が英大手の再保険を利用することが多いサハリンからのLNG輸入への対処が課題となっている。