Tom Balmforth
[ロンドン 22日 ロイター] - ロシアはウクライナ攻撃の際、チョルノービリ(チェルノブイリ)原子力発電所付近を通る飛行経路で無人機(ドローン)やミサイルを繰り返し発射しており、重大事故のリスクを高めている。クラフチェンコ検事総長がロイターに明らかにした。
クラフチェンコ氏はチョルノービリの施設とウクライナ西部のフメリニツキー原発が、ロシアの極超音速ミサイル「キンジャール」の飛行経路上にあると述べた。両原発の約20キロメートル以内で計35発のキンジャールが探知され、このうち18発は1度の飛行で両施設の約20キロ以内を通過したという。
「こうした発射はいかなる軍事的理由でも説明できない。原子力施設上空の飛行は威嚇と恐怖を与えることだけを目的として実施されていることは明白だ」と非難した。
また、キンジャールが飛行中に落下し、フメリニツキー原発から約10キロ以内に着弾した事例が3件あったと明らかにした。
さらに、ロシアが2024年7月にウクライナへの大規模なドローン攻撃を開始して以降、チョルノービリ原発の放射線遮蔽体から5キロ以内をロシアのドローンが飛行した事例が、探知されただけでも92件あったと述べた。
強力な弾頭を搭載したドローンを原子力施設の上空で飛行させる行為は極めて無責任だとし、「ウクライナだけでなく欧州全体の民間人の安全を完全に軽視していることを示している」と強調した。