ハンガリーがロシア産のエネルギーに依存しており、長いオルバン政権下で依存度を高めてきたのは周知の事実だ。ロシアのウクライナ侵攻が始まって以来、欧州諸国はエネルギーの供給源を分散する努力を進めているが、ハンガリーは逆だった。

民主主義研究センター(本部・ブルガリア)の報告によると、昨年実績でハンガリーの原油総輸入量に占めるロシア産のシェアは92.29%で、21年の61%から激増していた。つまりロシアのウクライナ侵攻以来、ハンガリーはエネルギー面でロシアへの依存を一段と高めてきたことになる。

この「92.29%」という数字は重い。親ロ派オルバン首相の退陣だけで簡単に変えられる数字ではない。

そもそもハンガリーとロシアの関係は、オルバンのプーチンに対する個人的な思い入れから生じたものではない。むしろロシアからの供給を前提として組み立てられた商業と物流の全国的システムの産物と言える。

ロシアからのエネルギー供給は現実に可能であり、国際社会の制裁下でも例外として許されていたし、そもそも簡単に別の供給源に切り替えることはできない事情があった。オルバンのせいで事態が悪化したとは言えるかもしれないが、問題の根は別にある。

石油の事情を見てみよう。EUはロシア産原油の海上輸送を禁止したが、ハンガリーを含む一部の内陸国への陸路での輸出は禁止しなかった。エネルギー・インフラが他のEU諸国とは異なるため、急に制限すれば供給途絶の恐れがあったからだ。こうした例外措置は一時的なはずだったが、依然としてハンガリーはウクライナ経由のドルジバ・パイプライン南側ルートで運ばれるロシア産原油に依存している。

電力も輸入が頼り
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