オルバンの長期政権を打倒した今、明日からのハンガリーが変わっていくのは間違いない。新首相のマジャルはロシアの代弁者とならず、外交面ではEUと足並みをそろえようとし、プーチンの抱く「大ロシア主義」の妄想からは距離を置くに違いない。
政治のスタイルが変わるのはいいことだし、EUとの協調が大事なのも事実だ。
しかしすぐにロシアとの関係を断つことはできない。経済、とりわけエネルギー分野でのロシア依存を解消するには時間がかかる。石油や天然ガスのパイプライン、両国間の契約、原油の精製施設、そして地域の電力供給網も、一朝一夕には変えられない。
新政権はすぐにでも新しいメッセージを発信できる。しかし品質の異なる原油への対応や送配電網の更新には時間も資金もかかる。
だからオルバンが去っても、ロシアはきっとハンガリーのエネルギー・インフラに居座り続ける。悲しいけれど、これが現実だ。
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