別の中国企業、深圳の軽准科技は、手榴弾を発射できる小型軍用ドローンをSOFEXで宣伝していた。重量35キロ、垂直離着陸が可能で、航続距離は8キロ、飛行時間は20分間だという。

このドローンの設計に4年かかったと、同社の薛堃(シュエ・クン)社長は話す。価格は地上の遠隔操作システムとセットで30万ドル。製品コンセプトは「トラック1台の空軍」だという。トラックの荷台に取り付けた特製キャリングケースに3機のドローンを載せられるからだ。「たくさん買ってもらえれば、値引きできる。現地生産も可能だ」と薛は言う。

一部の国々にとっては、アメリカ製ではなく中国製ドローンを使うほうが経済的・政治的利点がある。価格はアメリカ製の約4分の1。中国は使用法について、アメリカのように制限や指図をしてくる可能性も低い。

外国がアメリカ製の武器を購入した場合、米政府はその用途について一定のコントロール権を持つと、英国際戦略研究所(IISS)の上級研究員ダグラス・バリーは指摘する。一方、中国のアプローチは、はるかに「ビジネスライク」だという。

輸出規制緩和により、国際市場でのアメリカ勢の競争力が向上するのは確かだが、問題は多くの国が既に中国のドローンに満足していることだろう。追加購入するときも、こうした国々は中国製を選ぶ可能性がある。バリーは言う。「いったん開いた(市場の)扉は、二度と閉められないかもしれない」

From Foreign Policy Magazine

<本誌2018年6月5日号掲載>

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