日本政府に欠けていたもの
だというのに、日本政府ともあろうものが、27日の夜に至ってもなお、訪中した北朝鮮要人が誰であるかを確認できずにいたというのは実に残念だ。もしかしたら確認は出来ていたが、発表できないでいたのかもしれないと、善意に解釈することもできる。
しかし、情報網と分析力に欠けていたのではないかという印象は否めない。
分析力が欠如したのは、北朝鮮問題を分析する際に、目前の現象ばかりに目を奪われて、そもそもの北朝鮮問題の根源はどこにあるのかを見ようとしない傾向にあることが一つ指摘される。
それは朝鮮戦争の休戦協定が、どのように米韓によって破られてきたのかを直視する勇気を持っていない日本全体の空気のせいでもあると筆者の目には映る。
この盲点を描いたのが『習近平vs.トランプ 世界を制するのは誰か』第3章「北朝鮮問題と中朝関係の真相」だ。日本人全体として、この事実を認めたがらない傾向にある。その感情は理解できる。
しかし日本政府は、そこに「感情」を入れたがらない。
感情を入れたが最後、偏見が生まれ、真実を見る目が濁り、次に何が起きるかという予見もできないのである。
予見ができなければ、日本は必ずハシゴを外される。日本が外交的失敗に陥ることを最も懸念する。
それがどれだけ国益を損ねるか、今後の未来予測のためにも反省を促したい。そして、今後そのようにならないことを心から期待したいと思う。
