[上海 11日 ロイター] - ドイツの自動車大手メルセデス・ベンツは、中国企業、禾賽科技の自動運転用3次元センサー「LiDAR(ライダー)」を搭載した世界市場向けのスマートカーを開発する方針だ。海外の自動車メーカーが中国国外で販売する車種に中国製技術を使う初めての事例となる。事情に詳しい関係者が明らかにした。

関係者によると、メルセデスは法的リスクと地政学的リスクを案じ、ライダーの業者選定で数カ月にわたって検討を重ねた。最終的には、低コストと量産能力を理由に禾賽科技を選んだという。

メルセデスはコメント要請にすぐに答えなかった。

禾賽科技のアンドリュー・ファン最高財務責任者(CFO)は11日、ロイターのインタビューで、企業名こそ明かさなかったが「パートナーによる商業的判断だった」と説明。「この自動車メーカーは性能と価格で禾賽科技の商品に匹敵する代替商品を見つける必要があったが、結果として代替商品はなかった、と私は想定している」と述べた。

ファン氏は、欧州の複数の自動車メーカーは中国国内で販売する車種に禾賽科技のライダーを搭載していると話した。

同氏の話では、禾賽科技は増大する需要を満たすため今年、中国での年間生産能力を200万ユニット余りに増やす生産ラインの拡大を進めている。また同社は、関税と物流のリスクを懸念している中国以外の顧客に商品を提供するため海外での生産ライン構築を進めており、早ければ来年の稼働を目指している。

米政府は世界的自動車メーカーが開発する車種への中国製部品・ソフトウエアの搭載を制限する取り組みを強化している。一方、ドイツの自動車メーカーは競争力を最大限高めることに注力している。

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