フェイクニュースに踊らされるな

しかしながら、分断と対立の国アメリカでは様々な意見が出ている。ラジオ番組の人気ホストで右派のアレックス・ジョーンズは、世論が極右への批判一辺倒に偏ることに疑問を投げかける。ジョーンズは9.11同時多発攻撃を内部関係者の犯行だと主張するなど、政府の陰謀説を説くことで知られている。

そして今回の襲撃もリベラル派の策略だと指摘している。ジョーンズは、12日に群衆の中へ自動車で突っ込んだとして逮捕された、オハイオ州モーミー在住のジェームズ・フィールズが、米中央情報局(CIA)に送り込まれたという。

「CIAが群衆めがけて車を進ませた」、「(死亡した警察官が乗っていた)ヘリを墜落させたのはCIA」など、ネット掲示板4chanには、リベラル派の関与を疑う声が溢れている。今回の襲撃事件はリベラル派が仕掛けた、極右への批判の風潮を強めるための策謀という見方のようだ。

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オバマのメッセージ

トランプ批判や陰謀説で騒がしいところに、バラク・オバマがメッセージを発信した。衝突の同日、前回のツイートから24日ぶりに突如投稿したのは、反アパルトヘイト闘争の「象徴」の故ネルソン・マンデラ南アフリカ大統領の言葉を引用したものだった。


(「肌の色や育ち、宗教で、他人を憎むために生まれた人間などいない。人は憎むことを学ぶのだ。もし憎しみを学べるのなら、愛も学べるだろう。愛は憎しみよりも自然に人間の心に届く。――ネルソン・マンデラ」)

様々な憶測が飛び交っているが、3人が犠牲になったことは事実だ。そしてその3人が戻ることはない。オバマのメッセージが党派や人種を超えて届くよう祈るばかりだ。

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