王子の一声で一転

その後、イギリス王室が2016年11月上旬に正式に交際をアナウンスしたものの、マークルが女優として演じた役の衣装に難癖を付けるメディアが出てきた。

2006年11月に放送された『CSI:科学捜査班』に出演した際、セクシーなランジェリー姿でビジネスマンの家を清掃するメイドに扮したマークルの写真を、英デイリー・メールが掲載。SNSでは、「財産目当て」や「不釣り合い」という中傷に止まらず、人種差別の対象にまでなった。


(格好のネタとして扱われたマークル)

交際相手に対する誹謗中傷に怒ったハリー王子は、担当広報のジェイソン・クナウフを通し、自分の恋人への世間の扱いを強く批判する声明を発表。これまでの「沈黙を守る」王室のスタイルからは異例のことで、SNSだけでなく、行き過ぎた報道をするメディアにも牽制が利いたようだ。米ニュースサイト、バズフィードに対しクナウフは、人々のニュースの消費の仕方が変わっているとし、王室もそれに伴って対応を考えることを示唆した。

マークルは、3年間続けていた自身のライフスタイルを紹介するウェブサイト「The Tig」を4月に閉鎖している。閉鎖の理由は、結婚準備とも噂されたが、明らかになっていない。

好意的すぎても問題

批判のすべてが収まることはないが、マークルがハリー王子と揃って公の場に現れるようになった。2017年5月6日にポロのチャリティーマッチに参戦したハリー王子を応援するマークルの様子は、表情から身に付けていた洋服のブランドまで詳細に伝えられた。

女性誌への露出も増加し、「allure」のインタビューで自分のアイデンティティーや自身のルーツ、信念などを語った。女性の権利と国連のために活動していることも報じられた。


(海外での活動にも精力的)

8月4日に36歳の誕生日を迎えたマークルだが、これに先立ちハロー誌は早速、マークルのロンドン入りを伝えていた。英テレグラフは「36こそ重要な歳」というテーマで、マークルの近年のキャリアと女性の年齢観を説いた長い記事を公開する力の入れようだ(ハリー王子との交際の行方については控え目に触れている)。

ハリー王子とマークルの人気が高まることは悪いことではないが、ここでもまた報道の過熱が懸念される。兄ウイリアム王子夫妻は結婚後に、フランスの雑誌「Closer」にキャサリン妃のトップレス写真を掲載されるなど、あまりに行き過ぎたパパラッチもいる。

2人を心配する声は海外からも届いている。グレース・ケリーの息子でモナコ大公のアルベール2世の妻もまた、美貌の元オリンピック選手としてメディアに引っ張りだこだ。女性誌に頻繁にフィーチャーされ、パパラッチに狙われる。アルベール2世はハリー王子にアドバイスを送った。「心穏やかにしてマークルと一緒にいなさい」


(右がモナコ大公)

【参考記事】ヘンリー王子が語った母の死と英王室(前編)

【参考記事】母ダイアナの死と心の傷を乗り越えて ヘンリー王子独占インタビュー(後編)

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