<アイデアを考えるために"演じる"とは何をすること? 発送術のテクニックの1つ「七色いんこ」を、アイデア本のロングセラー『考具』から>
ビジネス書の世界には、定番と呼ばれるものがある。古い本なのに内容が古びず、読者のニーズに応え続け、ロングセラーとなっている。
といっても、「考具(こうぐ)」なんて知らない、という人も少なくないだろう。これまでアイデア本を手に取る人は、企画などを仕事にしている人が主だったからだ。
時代は変わった。右肩上がりの経済成長は消え去り、多くの業界が激しい競争にさらされるなか、ビジネスパーソン1人1人の「考える力」がより一層問われるようになってきた。さらに今後は、人工知能(AI)の発展により、単純作業など、多くの仕事が失われるとも言われている。
そこで人間に残された生き残る道は......などと小難しいことを考えずとも、これだけは確かだ。ビジネスの世界で生きていくのに、ベテランも若手も、考える道具があるに越したことはない。
【参考記事】パジャマで出社でもOKのほうが、アイデア満載の会社になる
※第1回:「今日は赤」と意識するだけ 「カラーバス」で見える世界が変わる
【考具その4】「七色いんこ」
あなたは代役専門役者兼泥棒。誰かになりきると違う世界が見える
『七色いんこ』ってご存じですか? 故手塚治虫先生のマンガです。七色いんこ、という代役専門の役者が主人公。彼は同時に劇場で盗みを働く泥棒でもあります。そして彼を追いかけるお転婆の刑事がいて......というストーリーなのですが、このマンガ、毎回毎回のタイトルが著名なお芝居になっています。「三文オペラ」「どん底」などなど。そして七色いんこ氏は、あらゆる役を華麗にこなすことのできる名優です。
考具その4は、七色いんこになること。真似をしたいのはもちろん役者の方。演じてみる、ということです。では、アイデアを考えるために"演じる"とは何をすることでしょうか?
誰もが上司やセミナーの先生から「お客さんの立場に立ってみろ」「お客さんの気持ちを考えたことがあるのか」と言われていることでしょう。わたしも「生活者の気持ちになって考えろ」と何度も言われています。で、考える。でも本当に考えられているのだろうか、と自問してみてください。......実は「想像がつかない」のではないですか?