このような鉱物資源と性暴力の関係について、国連も、「資源と鉱山集落の支配をめぐる武装勢力間の競争は、増加している文民の移動、人身売買や性的虐待と関係している」と明記している(United Nations Security Council, S/2015/203,23 March 2015, 3)。ムクウェゲ氏らの調査でも、鉱物が豊富な地域と性暴力の発生地が一致していることが指摘されたが、それはあくまでも限られた地域のみであり、さらなる調査が必要だと明記している。
こうした資源利用によるコンゴ東部の「紛争状態」の長期化は、グローバル経済を通じて日本の私たちの暮らしともつながっている。特に紛争資金源として利用されている4鉱物(スズ、タングステン、タンタル、金)は、世界各地で産出される鉱物と混ざって、携帯電話やパソコンなどの電子機器から自動車や航空機にいたるまでの幅広いあらゆる工業製品に使用されている。
日本における映画上映の意義
日本において、映画『女を修理する男』を上映する動機は三点ある。
第一に、コンゴ紛争が勃発してから本年で20年が経つため、この機にコンゴの紛争について振り返る機会をつくりたかったことである。1994年に起きた隣国ルワンダのジェノサイドを知っている日本人は多数いる。それに対して、それがコンゴに飛び火してコンゴ大戦が勃発したことを理解している人は少数派である。
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