<名作『ティファニーで朝食を』で有名なあのアパートに、今ならレンタルで宿泊することができる>

ニューヨークを舞台にした映画は山ほどある。でも最高に素敵なのは、60年前の『ティファニーで朝食を』だろう。黒い長手袋に純白の真珠の首飾りを着け、髪をきちっとまとめたオードリー・ヘプバーンの姿は、今も世界中の人の記憶に焼き付いている(ちなみに原作はトルーマン・カポーティの小説だ)。

彼女の演じたホリー・ゴライトリーは夢多き奔放な女性で、お相手のポール・バージャクとは山あり谷あり。当時のティファニーに食事スペースはなかったから、彼女にできるのは窓越しにゴージャスな宝石類をのぞくことだけ。ふだんは古めかしいアパートに暮らしていて、その建物に出たり入ったりする場面は何度も映画に登場した。

室内のシーンはハリウッドで撮影されたらしいが、この建物自体はマンハッタンの東71丁目169番地にある。

そしてなんと、今はホリーが住んでいた部屋に泊まれるのだ。扱っているのはバケーション用の会員制賃貸物件サイト「インスピラート」で、もちろん安くはない。しかし、ヘプバーンの気分に浸れる豪華な家具もそろっている。

この業者は建物を「ヘプバーン」と命名し、「アッパーイーストサイドにあるヘプバーンは豪華なベッドルームが4つあるレンガ造りの建物です。この特徴的な外観はある有名な映画で使われました」と紹介している。

1910年に建てられた5階建て住宅で、たくさんの暖炉があり、日光浴のできる部屋もある。床面積は約415平方メートル。バスタブ付きの浴室が4つあり、中庭と2つのテラスにワインセラーと図書室も完備。以前は2世帯が入居できる物件だったが、今は改造されて一棟貸しになっている。

2010年代に740万ドルで販売

この物件は2010年代半ばに売りに出され、740万ドルの値が付いた。競り落とした不動産業者は当時、こう豪語していた。「ニューヨークの住宅街シーンが必要なときは、いつもこの建物が使われる。あの辺りを巡る観光ツアーでも定番の家だ」

インスピラートのサイトによれば、会費月額2500ドルのインスピラート・パス会員なら無料でこの建物に滞在できる。月額600ドルのクラブ会員でも、1泊ごとの追加料金を払えばOKだとか。

今年は『ティファニー』公開60周年の記念すべき年だから、しばらくは満室かも。

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