プシュパ号は、西欧諸国などによる制裁対象に指定されていて、船籍と船名を頻繁に変更しながら運航を続けてきた(「キワラ号」「ボラカイ号」といった船名を用いていたこともあった)。現時点ではマラウィ船籍を称しているようだが、データベースを調べた限り、これは虚偽である可能性が高い。

バルト海を往来するロシアの「影の船団」の活動は、ますます大胆不敵なものになってきている。船籍や保険の問題や船体の整備不足の問題だけではない。操船の難しいデンマーク海峡を通過する際に、水先人(安全な航行を助ける誘導役)が乗り込むことを拒否する場合があるのだ。

デンマークの水先人たちによると、最近ひときわ気がかりな傾向が見られる。「制服を着用した人たちが乗船していて、ロシア海軍の迷彩服を携えているケースがある」と、水先人のビャルネ・スキルネップは述べている。

制服を着用した人たちは、乗員名簿に記載されていない。こうした非公式の乗員たちは、デンマークの陸海のインフラのマップづくりを行っているのだろうと、スキルネップは考えている。

こうした指摘は、いまデンマーク周辺の海で起きているもう1つの極めて不穏な動きとも関連があるのかもしれない。デンマークの地元メディアによると、不審なドローンが飛来したのと同じ時期に、南部のランゲラン島の沖にロシアの揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン号」が船舶自動識別装置をオフにして潜んでいたことが分かっている。

監視活動の結果も機密扱い
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