スミスによれば、長女たちは「忙しさ=自分の価値」だと信じ込むように育てられてきたという。「忙しくしていない自分には価値がないと感じてしまう。だから彼女たちにとって"休息"は存在しない。それどころか、自分が信じてきた現実と真っ向から矛盾する行為なんだ」と語る。

複数の分野で組織変革を支援するコンサルティング会社「The WayFinders Group」の創設者でもあるブラウンは、「長女は、家庭内の"危機管理担当"を自然と任される。その役割意識や警戒心は、大人になってからも人間関係や職場にまで持ち込まれる(それを癒すまでは、ずっと続く)」と語る。

彼女自身も、幼少期に弟の世話や親の失敗の尻拭いをしてきた経験から、それが大人になっても"反射的な行動"になっていたという。

「私には問題を解決する力がある。でもそれと同時に、休めない。なぜなら私にとって"休むこと"は、自分の持ち場を放棄して、弟を家庭の機能不全にさらすことだったから」

「眠れない」のは自己防衛のかたち

現在、多くの長女たちが慢性的な疲労に苦しんでいるが、それでもなお休むことができない。「多くの長女たちは、眠ることに強い葛藤を感じている。十分に眠れていないし、そもそも眠れない。夜中ずっと起きていることも少なくない」とスミスは語っている。

長女たちは、眠れない現実に対処するためにさまざまな手段をとる。

眠れない長女は何をするのか
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