「寝る前にチーズを食べると悪夢を見る」という「迷信」の正体

研究チームは、乳製品がラクトース不耐症の人の消化器系に問題を引き起こし、その不快感が夢に反映されている可能性があると見ている。「寝る前にチーズを食べると悪夢を見る」という古くからの「迷信」の背景には、このメカニズムがあるのかもしれない。

興味深いことに、今回の研究では「食べ物が夢に影響する」と考える人が、11年前にニールセンらが同様の調査を行ったときよりも少なかった。これは、現代の学生たちの間で食物不耐症への意識が高まり、問題のある食品を避けるようになっていることが理由ではないかと考えられる。

この事実は、「簡単な食生活の改善によって、睡眠や健康状態が向上する可能性を示唆している」と研究チームは結論づけている。一方で、「ラクトース不耐症との関連性は明確だが、食事と睡眠の質との関係全体についてはまだ分かってないことが多い」ともしている。不健康な食生活のせいで睡眠の質が悪くなるとも考えられるし、その逆もあり得る。また、両者に共通する別の要因が存在する可能性もある。

「今回の研究結果がさらに幅広い人々についても一般化できるかどうかを判断するには、異なる年齢層、異なる生活環境、異なる食習慣の人々を対象に調査を進める必要がある」とニールセンは語る。

【参考文献】

Nielsen, T., et al. (2025). More dreams of the Rarebit Fiend: Food sensitivity and dietary correlates of sleep and dreaming. Frontiers in Psychology. http://dx.doi.org/10.3389/fpsyg.2025.1544475

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