<ヒトラー政権下に亡命したユダヤ人哲学者・アーレントの研究を知れば、同じようなことは二度と起きるわけがない、などと他人事では済ませなくなる>

哲学を知らない人は損をしている。哲学は人生論などではなく、最強かつ万能のリベラルアーツだからだ。政治、経済、芸術、宗教、言語、自然科学、歴史、心理学など、哲学とは「いまあるあらゆる知識を分析する学問」だ。1日たった3分でおさえておきたい哲学を俯瞰する『この世界を生きる哲学大全』(CEメディアハウス)より紹介する。

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ハンナ・アーレント(1906〜1975年): ドイツ生まれのユダヤ人政治哲学者・思想家。『イェルサレムのアイヒマン』などの著作が社会に大きな影響を与えた。

エマニュエル・レヴィナス(1906〜1995年): フランスの哲学者。フッサールやハイデガーの現象学に影響を受け、独自の倫理学で他者論を唱える。著書『全体性と無限』など。

大衆がなぜナチスに傾倒したのかを書いた本

ドイツ出身のユダヤ人哲学者・思想家であるハンナ・アーレントは、ヒトラーが政権を握ると、1933 年にパリに亡命しました。1940年にフランスがドイツに降伏したので脱出し、1941 年にニューヨークに亡命します。そして、1951年に『全体主義の起原』を著しました。

これは、帰属意識を失って孤立した大衆が、ナチスの人種的イデオロギーに所在感をもとめていく過程を分析した内容です。アーレントによると、19世紀のヨーロッパは文化的な連帯によって結びついた国民国家となっていました。

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